「お風呂の床が滑りやすい」「床が剥げてきて見た目が悪くなっている」「浴室の床が冷たい」そんなときにはお風呂を交換せずに床だけきれいにすることができます。
床材を張り替えるだけであれば、意外に少額で工事が可能です。
乾きやすく、滑りにくい床材をはじめ、冷たさを感じにくい保温性に優れたものや、転倒しても比較的安全なクッション性に富んだ床材などに張り替えることで、安心・安全な浴室にすることができます。
小規模なリフォームになるので、費用を抑えたい方におすすめですね。
浴室の床リフォームをする際に、使用される床材は主に、シート床材、タイル床材、樹脂床材の3種類です。それぞれかかる費用や特徴、在来工法に向いているか、ユニットバスに向いているかなどが異なります。
使用する素材や浴室の広さ・状態によっても価格は変動しますが、一般的な浴室の広さの場合、おおよその費用相場は以下のとおりです。
床材 | 費用相場 |
シート床材 | 4〜14万円 |
タイル床材 | 10万円〜(安価な商品を選べば8万円前後で済む場合も) |
樹脂床材 | 5万円〜 |
シート床材は床リフォームのために販売されている床材です。もともとの床に上から貼り付けるタイプのビニール素材となっており、既存の床に手を加える必要はありません。
手間も費用もかからないため、他の床材よりも気軽にリフォームできるといえるでしょう。また床材そのものの費用もやや控えめ。
しかし決して機能面で劣っているわけではなく、クッション性に優れているもの、保温性に優れているものなど、さまざまなものが販売されています。
デザインもかなりの種類があるため、きっとあなたの気に入る床材が見つかるはずです。シート床材はお風呂が在来工法かユニットバスかに左右されず、どんなお風呂にでも貼り付けられるのも魅力の一つです。
タイル床材にリフォームできるのは基本的にお風呂が在来工法の場合。施工方法はシート床材のように上から新しいタイル床材を貼る方法、もとの床材を剥がして新しく貼り直す方法の2種類があります。
上から貼り付ける方法のメリットは施工が簡単であること。費用が安く済み、工事期間も短くて済みます。
ただし床の厚さが増してしまうことになるので、お風呂の構造によっては浴室の外にお湯が漏れてしまう可能性があります。
張り替える場合のメリットは床の下地から新しくできること。長年使い続けたお風呂では床の下地に水分が染み込むなどして劣化してしまうことがあるのですが、張り替えであればそれすらも新しくできるので安心です。
デメリットは撤去費用がかかってしまうこと。さらに工事期間も単に貼り付けるよりは時間がかかります。
ユニットバスに採用されることが多い樹脂素材。こちらは耐水性や水はけに優れているというメリットがあり、さらには滑り止めの加工も施されている場合がほとんど。
非常に使い勝手の良い床材となっています。掃除がしやすいというのも魅力の一つなのですが、一方で汚れが床材に残りやすいというデメリットもあることを覚えておきましょう。
浴室を滑りにくい床材にするリフォームでは、介護保険が活用できる場合があります。
居住者の中に要支援もしくは要介護と認定された方がいる場合が対象で、支給金額20万円を上限とし、そのうち、最低でも1割は自己負担となります。
なお、床材の変更のみでなく、浴室全体をバリアフリー化したいときには、床のリフォームとあわせて、開き戸から引き戸や折れ戸への変更、出入り口の段差の解消、手すりの設置なども検討するといいでしょう。
また、要支援や要介護認定を受けていない場合でも、自治体によっては、高齢者の方が自宅で安全に過ごせるようリフォームすることに対して、助成金が出ることもあります。
気になる方は、助成制度の有無や、対象となる内容や条件について、ホームページなどで確認しておきましょう。
普段からDIYをしている方なら、自身で浴室の床リフォームをできるのでは?と考えるかもしれません。
実際に、シート床材や樹脂床材となどの貼り付けるタイプであれば、施工も比較的簡単で、それほど手間を要しないことから、DIYによるリフォームも検討できるでしょう。
しかし、もし失敗してしまった場合に、浴室は毎日使う場所ですから、使用できない日が続くと困ります。
また、マンションなど集合住宅では、水漏れなどが発生し、下の階とトラブルになる可能性もあります。
費用面から考えても、床材だけではなく、接着剤やヘラといった道具類を自分で調達する必要もあります。
DIYだと費用を大幅に抑えられると思いがちですが、材料の全てをそろえるとなると、かえって費用がかさむ可能性もあります。
記事中でも紹介しましたが、床リフォームであれば業者へ依頼するにしても10万円ほどしかかかりません。
仕上がりのキレイさも考慮するとやはりDIYでのリフォームはおすすめできないのが正直なところです。
リフォーム業者であれば自分たちでは気付くことができなかった問題点にも気付くことができるため、まずは一度プロの業者に相談してみてはいかがでしょうか。
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